ビットコインにおけるディフィカルティ(採掘難易度)とは何か?
- 山下 航太朗
- 2019年11月14日
- 読了時間: 4分
できるだけ、分かりやすくビットコインで必ず関係してくる「ディフィカルティ」について解説させていただきます。
ビットコイン投資やマイニングマシンを所有されている方にはとても大切なお話になるかと思います!
また、マイニングの効率が落ちていることに関して疑問を感じている方もこちらを読んでいただくことで納得してもらえるかと思います。

【説明】
ビットコインのマイニングとは何かと言えば、複雑な数式を解くことですが、それはブロックチェーンのブロックとブロックを繋げることです。ブロックとブロックを繋げるのでブロックがチェーンのようになっていることから「ブロックチェーン」と言われています。(ブロックチェーンは第4革命とも言われて凄い注目を集めていますよね。)
ビットコインでは1ブロックを生成するのに10分間という決まりがあります。そして、この10分間に1ブロックになるようにビットコインの場合、2週間に一度調整が行われています。
つまり、最新のマイニングマシンやマイニング事業者がたくさん参入してくることで、複雑な数式を解ける速度が上がると、ビットコインのブロックチェーンは10分間で1ブロックを生成できていたものが、8分などの短時間で1ブロックを生成できるようになります。
そうした場合にビットコインの価値の保存をするための措置として2週間に一度調整が行われます。先ほどの8分間で生成された量の計算を10分で解けるように数式の難易度をあげます。(その調整が二週間毎)
つまり、ビットコインの採掘難易度が2分間上がったことになります。そうなると、マイニングマシンで採掘できるビットコインの量が減ります。
なぜなら、より多くの計算をして10分間で1ブロックを生成しなければならないように難易度を上げる、または下げる(調整)仕組みがビットコインにはあるからです。この原理原則を「ディフィカルティ」と言います。
なので、新規参入で最新マイニングマシンが投入された場合はASIC(マイニングマシンの計算チップです。)による処理速度が上がることで、ディフィカルティが上がり採掘難易度も比例して上がります。結果として既にマイニングマシンのオーナーであればマイニングできるビットコインの量が減ることを意味します。
一件、古いマイニングマシンオーナーにとって、このディフィカルティはデメリットであるように思えます。なぜなら、マイニング効率が下がるからです。
しかし、このディフィカルティと半減期によってビットコインの価値をできるだけ下げない仕組みが取られています。
そして、投資においてイニシャルコストを考えることも大切です。今、皆様が所有しているマイニングマシンよりも3倍早くマイニングができるマシンが買えたとして、そのマシンが500万円だったら、買いますか?
そらなら、現在の所有しているマシンを購入した時の価格で500万円分を購入した方が良いですよね?
ビットコインのマイニング投資において、その辺りのリターンを見込んでのバランスが非常に大切になります。マシン性能だけではなく、マシンが長期運用できる物なのか?
値段は妥当なのか? などがビットコインのマイニング投資では、リターン率を考える上で大切な点になります。
また、ビットコインは全て合わせても2100万ビットしかありません。2019年7月末の時点で、ビットコインは既に85%である1800万ビット弱が採掘されています。残り少ないビットコインを取り合うことになればビットコインの価値は高くなります。(実物資産であるゴールドと同じ原理です。)
ビットコインの採掘量が減るということは、ディフィカルティと半減期によって起きる産物ですが、過去二回の半減期でビットコインの価格は下がっていませんし1つ前の半減期ではその半減期前からビットコインの価格は高騰しました。マイニングマシンによって採掘できるビットコインの量が減ったとしても、ビットコインの価格が今の1.5倍、2倍に上がっていった場合、これは半減期とディフィカルティが大きく貢献していることになります。
これは、ビットコインになければならない仕組みであり、この仕組みのおかげでビットコインは支持され仮想通貨全体の約7割程度のシェアを持っています。
ディフィカルティが上がることはそれだけ、ビットコインが注目され、新規に参入するマイニング事業者がいることの証拠であり、それだけのマイニングマシン設備を導入する企業があるということは、ビットコインの将来性に期待してのことです。なぜなら、マイニングは慈善事業で行われているものではないからです。
結果として、ポジティブに考えるのであればビットコイン投資家(マイニングマシンオーナー含む)にとって、ディフィカルティや半減期はビットコインの価値を保つ為のもの、または価値をあげる仕組みだと言えるかと思います。
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